北海道美瑛は年間160万人の観光客が訪れる日本有数の観光地です。
丘陵地形に点在する畑で生産される農作物やその花によって生み出される彩が、大地にパッチワーク模様を描きます。
その美しい農業景観を一目見ようと世界中から観光客が訪れ、今日も美瑛は多くの観光客で賑わっています。
2016年、そんな美瑛に1つの悲劇が起こりました。
農地に許可なく立ち入り、農地を踏み荒らしながら記念写真を撮影する観光客に愛想を尽かし、観光名所として知られる「哲学の木」が農家自らの手によって伐採されるという事態に発展しました。
先代から畑と一緒に受け継いだ大切なシンボルツリーを伐採することでしか事態の収拾ができない。
それは悩みに悩んだ末の苦渋の決断でした。
その後もなお、無秩序に踏み荒らされた農地の被害はあとを絶たず、美瑛は今、農家と観光客の間にできた”溝”がどんどん深くなっています・・・。
美瑛の美しい農業景観は農家の営みそのものです。
農家と観光客、双方がより良い関係を築かないことには永続的な観光地「美瑛」の存在はありえません。
私たち美瑛の農家は、農業と観光の明るい未来を見据えてプロジェクトを立ち上げました。
農業景観をバックにベストショットが撮影できるスペースを設け、農地所有者の名前を明記した看板を設置。
看板には、農家とつながるいくつものユニークな仕掛けを盛り込み、QRコードを活用して実現します。
QRコードは農家のメッセージ動画、SNSやECサイト、協力金の支援を募るサイトにリンクし、農家の思いを観光客に直接伝えることで、農家と観光客の双方がより良い関係を築くための第一歩を願ったプロジェクトです。
このプロジェクトによって農業と観光の良好な関係が構築され、美瑛に訪れるすべての人をHAPPYにすることはもとより、日本の各地で叫ばれているオーバーツーリズムの課題を解決する糸口になることを願っています。
ご支援・ご協力のほど、どうぞよろしくお願い致します。